「NaTrue」では、オーガニック原料については、クリームやローションなどのアイテム別に水分何%、天然由来成分何%と定めた上で、次のような「星マーク」制度を採用している。
「NaTrue」でも、使用していい合成成分については、独自のポジティブリストを作り、その配合比を定めている。
これまで述べてきた化粧品認証のほかにも、「ビオマーク」(フランス)、「英国土壌協会」(イギリス)、「ACO」(オーストラリア)など現在、各国でさまざまな団体が化粧品認定を始めている。「認証マークがついている化粧品には合成成分が入っていない」と考える人も多いようだが、これらの認証団体では、合成成分についてそれぞれポジティブリストを作っている。
今、いろいろな団体による化粧品の認証が出てきているが、安全性の高い化粧品を普及していくという点においては、多いに評価されるべきことと私は考えている。
とはいえ自然化粧品やオーガニックコスメの認証基準は、どこまで消費者側に立っているのか? 今の製造技術の限界に妥協する形で作られることはないのか? という懸念もないわけではない。
ぜひ環境を守り、消費者側にたつという方向で討議を重ねながら、化粧品の基準を進化させていってほしいものだと願わずにはいられない。
世界の有機基準をリードしてきた「IFOAM」とオーガニックコスメ
2009年、7月9日、「アイシスガイアネット」はドイツを訪れ、ボン市にある「IFOAM(アイフォーム)」本部をインタビューした。「IFOAM」は、1972年、フランスからスタートした国際NGOだ。ヨーロッパでもっとも早くから有機運動を始めた団体であり、非営利組織として消費者側に立って世界の有機基準をリードしてきた。
「IFOAM」が、30年以上の歴史を通じて培ってきた有機基準は、世界によく知られた各認証団体の基準作りのベースになっている。今では世界中で知られるようになった環境マネジメントシステムの「ISO」も、「IFOAM」の協力のもとに基準作りをした。
そのほか有機の世界基準を目指した「コーデックス委員会」の有機食品ガイドラインを作るときにも、「IFOAM」の有機基準がベースになっているし、EUが有機農業や有機食品を推進していくさいにも、「IFOAM」は良きパートナーとなった。また数年前から「IFOAM」は、国連と一緒に、オーガニックをテーマにした会議やセミナーも組織している。
そんなふうに世界の有機基準に大きな影響を与えて続けてきた非営利組織『IFOAM』が、今、化粧品のオーガニック基準についてどのように考えているのだろうか?「アイシスガイアネット」のインタビューの目的はそこにあった。
「IFOAM」本部は、郊外の緑に囲まれた、モダンな建物の中にあった。日本から来た環境NGOの取材のために「IFOAM」側で応対してくれたのは、理事長のキャサリンさん、シニアマネジャー(総務人事部長)トーマス・チャプカさん、メンバーズコーディネーターのサラ・バンダさんだった。
PROFILE
水上 洋子(みなかみ ようこ)
日本オーガニックコスメ協会 代表
同志社大学卒業。1980年、『素敵な朝帰り』(角川書店)発表して、作家としてデビューする。その後、「恋愛以上」、「ユニコーンによろしく」、「恋愛コレクション」「もう一度プラトニックラブ」(角川書店)、「ハーフムーン」(講談社)「楽園作り」(講談社)、「月がくれた愛人」(幻冬舎)、「女神が遺した国エジプト」など、女性の生き方と環境をテーマにした著書50冊以上。現在、環境とオーガニックをテーマにした株式会社「アイシス」の取締役もつとめる。